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2013年09月14日(土) by スポンサードリンク [ Edit ]
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愛すべきダメな人達

 とかいのけんそう

「たずねた彼女は後を追うと言い出した」

私の友人が、昔インターネット上に書いた一文です。
ほとんど理解されないだろうとは思いますが、この言葉を見たとき絶句しました。
私たちが見たあの状況を、たった一言で、的確に表してしまえるなんて。
私にはとてもそんな才能はありませんでした。

「鳥と戦闘機−怖がりな僕らの楽園−」は、社会からドロップアウトした人達によって作られたコミュニティの話でした。
コミュニティを守り存続させようとする人、外界とも上手く渡り合おうとする人、事勿れ主義の人、自分勝手なトラブルばかり起こす人、何も考えてない人、何もしない人。
様々な思いが交錯するゲストハウスに訪れた、泉寛介氏演じる主人公・三枝。彼もまた、社会で生活することに疲れゲストハウスにやってきた一人ですが、だんだんと崩壊していくマイノリティ達の楽園を目の前にして、最終的にはもといた場所に戻ることを決意し去ります。

詳しい出来事を話し切ってしまうのは、好ましくないことだとは思います。今は、まだ。
19歳から21歳の頃、私は、とあるコミュニティに属していました。
ちょうど役者を休憩していた時期でもあり、モラトリアムで、アンビバレントな感情を抱えていた私には、コミュニティの存在はある種の救いでした。
変な宗教とかではありません。同世代の人達がそこに集って話し、慰め、励まし合いながら。
いつか、わかってもらえる日がくることを願っていました。

ある日、コミュニティは崩壊しました。
突然、でもある程度予想していたことではありました。

ただ、重く受け止めなければならないのは、
そこに人の生き死にが懸かっていたということ。

私は泣きませんでした。
先の文章を書いた友人と、これからどうやって暮らしていくかお互いに話して電話を切り、ただただ眠りました。

貴世は、自分の身の回りのことは最低限きちんとしながら、楽園に安住しようとします。
ゲストハウスがつぶれることを危惧して、貯金もしている。
だから、いきあたりばったりで結婚を決め出て行く横地(河北優氏)や、調子よく島民に迎合しようとする村本(芦川諒氏)に腹を立てます。

でも彼女はわかっています。
いくら自分が、ここで、みんなで、ずっと、暮らしていたくても、それを押しつけることは出来ない。
みんなのことは好き。でも誰のことも好きじゃない。でも本当は寂しくてたまらない。
でも、でも、結局誰も皆最終的には、ひとりだ。

口は悪いけれど、彼女はいつも笑っています。
だけど、心の底ではいつもいらついている。
自分勝手な解釈かも知れませんが、彼女の、そんなパーソナリティに、私は呼応したのです。
私も、いつも苛々している。
あの出来事があった次の日、大学へ行くために電車に乗って、駅を歩く人々を眺めながら猛烈な怒りを覚えて、でも誰も悪くないのはわかりきっていて、だから私は、この怒りを、この出来事を、コミュニティの仲間や仲間の思いを、絶対に忘れないでいようと決めました。
昔、仲間の一人が賛同してくれたことをいつか必ず実行しよう。社会に認められるやり方で、私達の見てきたものを、伝えよう。と。

そんな、沢山の出来事を、沢山の気持ちを思い出しながら、一生懸命演じた作品でした。
私にとって大切な大切な作品となりました。
この作品に出会えたこと、出会わせてくださったCommon daysの3人に心からお礼を言いたいです。

あのゲストハウスで暮らしているのは、はみ出し者の、堕落した人達ばかりです。
だけれど決して憎めない、愛おしい人達ばかりなのです。
2011年08月31日(水) by 荒井美紀 [ Edit ]
cetegory : あのねのほんね / comments(0) / - / -

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